発熱天使 Fevered Angels
[1999年/カラー/スタンダード/35mm/109min 製作+配給]
出演:椎名 桔平 劉 煒 鄭 釣 鄭 浩 金 星
出演:聶 牧 張 怡
監督+脚本:前田 和男
製作総指揮:平川 隆一
企画+プロデューサー:張 怡
撮影監督:岩渕 弘
録音:永口 靖
編集:金子 尚樹
助監督:兼田 早智子
挿入歌:「Midori」(作曲・演奏:NIKKOS)
製作+配給:パオ ネットワーク 龍影
劇場公開:渋谷シネ・アミューズ
そして俺達は、生き残った。
解説
「古い写真一枚を手がかりに始まった、異国での友人の捜索」
日本人の男が、失踪した友人の捜索のため一枚の写真を手に夏の北京を旅する。
20年前に撮られたというその写真には、人民解放軍の衣装を着た少年が写されていた。友人が時折取り出しては、懐かしそうに眺めていたものだという。そして旅人もまたその写真を取り出しながら、瞳に切ない影を浮かべていた。女流画家ニェムとの出会いをきっかけに、捜索は彼女の友人である現在の中国アートシーンを代表するアーティストたちへとバトンリレーされていく。旅人が探していたのはいったい…?
Producer’s note
この映画は、出会いの物語である。人間は出会いにより生まれ変わる。中国人の私が初めて“中国”と出会ったのは、一九八九年三月、来日後のことである。それが“六・四天安門事件”だった。それ以来、私はかつてないほど自分が決して中国と離れることはないと強く意識し、中国に残っている同世代の友人たちの生き様を見つめ続けてきた。その映画の四人の人物は、私と同じ“六・四”との出会いを経て、九十年代の北京に生まれ変わった友人である。彼らは決して、“六・四”にこだわり続ける“反体制”的な人物ではない。彼はポップな生き方で中国社会のさまざまな壁を乗り越えて、新しい世界にチャレンジしている、新中国人なのだ。日本人の旅人(椎名 桔平)と彼らの出会いは、日本人の心の中にどんな新しい刺激を生み出すのか?この映画を通じて、来日10年目の私は今、改めて日本との出会いにドキドキしている(「発熱天使」プレスシートより)